静里町塩田常夜燈

<静里町塩田常夜燈>

 大垣市指定重要有形民俗文化財 「この常夜燈は、高さ約4.3mの銅板葺(当初は茅葺であった)で、明治13年(1880)8月に杭瀬川を往来する船の安全祈願と航路標識、そして伊勢両宮への献燈として塩田港の西岸に建立された。当時は、杭瀬川の水運がこの地方の物資輸送に重要な役割を果たしており、特に赤坂港と桑名港との間で船の航行が盛んであった。その中継港として塩田港は、常に20~30隻の船が停泊し、船頭相手の銭湯、米屋、雑貨屋等の店が軒を並べ大変賑やかであった。」

 大垣市指定の重要有形民俗文化財だそうです。場所は静里町1700番辺り、杭瀬川に架かる「しおたばし」のたもとです。

 小学生のころ、深夜に灯の入ったこの常夜燈を初めて見たとき、周辺には靄が立ち込め、いかさま一つ目の唐傘妖怪と映りました。この橋から川岸を見下ろすと、枯れた灌木の一塊に蔦植物が絡み付いて、フードを被った亡霊が顔を突き合わせて密談するような姿が窺えます。当時、この常夜燈の足元で子供の溺死事件もあって、幼い私には怖い場所のひとつでした。今は護岸工事が進行中で、そんな少年時代の記憶も工事の完成とともに消えてなくなります。

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