大垣城ホールの廃墟?

大垣城ホール東側の店舗施設です。中ほどの一軒を除いて、すべて空き店舗です。古色然とした建造物の、退廃感の醸造を覚えるこの裏道の、この店舗を借りたいという方がいます。

他府県の方が地図やストリートビューで観る限りでは魅力的な場所と映るようです。駅前商店街の一本裏手で、イベントホールの付属施設ですから、都会人の観点では良物件なのでしょうか。正直に申し上げるなら、余り関わりたくありません。何しろ貸主は地方自治体です。十年以上も前に岐阜市で似たような案件がありました。余計な恨み言ですけれど、当時の職員は非協力的なうえに横柄で、結果も骨折り損でした。その時の記憶によれば、こういった建物は公共用物とかで、使用料などはすべて条例で決まるとか。つまり、どれほど相場とのずれがあろうと契約内容に交渉の余地は無いのです。

この物件、問い合わせたところによると、ホールでは管理しておらず、その上、担当部署も不明ということでした。職員の回答で不明とは、即ち、不存在ということです。この難関を突破する気力は、僕にはありません。ギブアップします。因みに、岐阜市に比べ大垣市役所の対応は、今も昔も比較的に良だということを申し添えておきます。

さて、以上は仕事の話。個人的には大変心惹かれる場所でした。古ぶるしいビルと空物件に囲まれ、すぐ北側にはマニアには有名な「お城街」があります。

この素晴らしい衰退の雰囲気。余裕ができたら、是非この辺りに事務所を構えたいです。

個人的に重要文化財級のこの景観、いつまで保たれるのでしょうか。隣接した駐車場が封鎖され、重機が入っていました。近隣の古いビルには産廃用のコンテナが置かれています。近い将来あっけなく壊されて、跡形も無くなるという未来を幻視して、ものの憐れに心を潤ませるのは勝手ですけれど、当の本人が、実は廃墟のような人間なのだとは、意外に気付かないものですね。今の僕自身こそが、ほぼ廃墟といって差し支えありません。

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