恐怖,変わらない信号 + 東尋坊話つづき

上掲は滋賀県木之本町にある石作神社前の信号機です。外出できないのでグーグルストビュから拝借しました。この近所まで行く予定があったのに先方から婉曲に断られました。所謂「うーはんくらいしす」問題ですな。で、この信号、何が問題かというと、停止線から数えて車が二~三台停まらないと信号が変わらないという点です。写真でも解るように車感センサーがかなり後方の電柱に設置されています。これ、ただの余所者トラップですよね。現地の方はこのセンサーの下で一度停車し、停止線先頭まで進むようですがー。知らない方はいつ来るとも知れない後続車が現れるまで変わらない信号を待ち続けることに。こんな信号の存在が許されるほど、滋賀県民は人柄が良いということなのです。このT字路に東側から進入する場合は要注意です。

さて、前回のつづきというか、東尋坊を訪問して現地での騒動の話。訊きたいと言ってくださる方に応えて。

当時から恐怖中毒の僕はホラー映画を観て気分を高め、一人深夜に心霊スポットへ出掛けるのが趣味でした。廃墟廃屋、トンネルに墓地。ほとんど不法侵入ですが公訴時効も過ぎているので許してください。そもそも実際に侵入出来たかというとそうでもありません。現地に到着した時点で限界です。車から降りられたら上出来。さて、どこまで接近できるかー。単なる一人遊びなのですが。

この日の東尋坊探訪は、雄島へ渡る橋をどこまで行けるかをミッションに設定しました。月も無い暗く寒い夜だったと記憶しています。照明もほぼ無。霊感ゼロの僕でさえ感じる異様な波動。公衆トイレを使いたかったのですが、入り口の照明が誘引灯ように不気味に思え、中に入れません。現地を彷徨ってようやく雄島へと続く橋を見つけました。橋は細く頼りなく果てしなく。烈風が渺々と吹きすさぶ中、橋から見下ろす真っ黒な日本海の荒ぶる海原のなんと恐ろしいことか。さてどこまで渡れるのか。この日まで、最恐ベストワンは海津町の円満寺霊苑でしたが、記録更新です。あの足裏から肺腑まで這い上がる痺れるような恐怖は今でも忘れられません。

橋をほぼ渡りきり、暗黒の巨きな影でしかない雄島の入り口を見たあたりがもう限界でした。駆け戻ろうとしたそのとき、事件が起きたのです。遠くからエンジンの爆音が近づいてきたかと思うと、音は次第に増えて大きくなり、東尋坊側の橋そばの駐車場一隅に集約していきます。見るとミニバイクの集団のようでした。大変まずい状況です。彼らの目的も多分雄島でしょう。雄島側から一人で歩いてくる黒ずくめの男、すなわち僕は、彼らを驚かすことでしょう。きっと余計なトラブルに発展します。恐怖を忘れ、僕は雄島に駆け込みました。

結局、二、三台がミニバイクのまま島まで渡り、入口で引き返していきました。小動物でしょうか、物陰に隠れた僕の背後から聞こえる不気味な物音も全く気になりません。

僕のように霊感ゼロ人間には心霊に対する恐怖など、現実の問題の前では雲散霧消するようです。お恥ずかしい限り。

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